ニシン漁黄金期の鼓動を今に伝える、静かな歴史遺産
石積みの小港が語る島の記憶
鴛泊の海岸線にひっそりと残る「泉の袋澗(ふくろま)」は、江戸末期から明治にかけてニシン漁で繁栄した利尻島の原風景を今に伝える人工入江です。石を丁寧に積み上げて海を囲い、獲れたニシンを一時的に蓄えたこの袋澗は、当時の漁師たちの知恵と暮らしを物語る貴重な文化財。波に洗われた石垣に近づけば、かつて海が銀色に輝いた―そんな活気ある日々を想像せずにはいられません。
潮騒とともに、タイムスリップ気分を味わう
おすすめは夕暮れどき。潮の香りと穏やかな波音に包まれながら、オレンジ色に染まる空を背景に眺める袋澗は、まるで時間が止まったかのような静けさです。刻々と変わる光と影が石垣を照らし出し、写真映えはもちろん、心を落ち着かせるヒーリングスポットとしても最適。歴史と自然が溶け合うマジックアワーを堪能できます。
港から歩いてすぐ、気軽に歴史散策
鴛泊港から徒歩圏内という好立地で、フェリー待ちの合間にふらりと立ち寄れる手軽さが魅力。道は平坦で所要時間も短いため、年配の方や小さなお子さま連れでも安心して訪れられます。利尻島観光のスタートや締め括りに、往時の賑わいに思いを馳せる“ミニ歴史散策”をぜひ楽しんでみてください。